HVシリーズについて
近藤科学では、ロボット用アクチュエーターとして新たにHV対応のシリーズを順次リリースして参ります。また、それにあわせてコントロールボードなどの周辺機器につきましても、順次対応を計画しております。このページでは、そのHVシリーズについて説明いたします。
 ロボット用アクチュエーターの変遷
まずこれまでのロボット用サーボの変遷について、説明しておこう。
第1世代
ロボット専用サーボとしては存在せず、ラジコン用のサーボの流用がユーザーの手によって始まった。言うまでもなく、ロボットでは、関節をを駆動するためのアクチュエーターとして、指定角度まで出力軸を回転させ、その位置検出をおこなうことが必要とされる。これを安価でコンパクトかつ高い再現性で実現できたのがラジコンに使用されているサーボモーターだった。
もちろん安価とは言え、ロボット1体分では、かなりの高額になるはずだが、ロボット用としてのサーボモーターの需要が大きくなっていった。
第2世代
次の世代では、初めてロボット専用としてのサーボがリリースされた。現在でも販売されているKRSレッドバージョンシリーズのサーボだ。レッドバージョンでは、それまでのラジコン用の流用とは明らかに異なる機能が追加された。
もっとも大きな変更は、キャラクタリスティックチェンジとポジションキャプチャーの機能に見ることが出来る。これまでのサーボが信号を受け取るだけだったのに対して内部の情報をコントロール側に返すことが出来るようになった点だ。
また、外観機構的な変更としては、オプションパーツとされていた軸付きボトムケースなどが標準装備となり、見た目でも明らかにラジコン用との違いが明らかになってきた。
 第3世代 HVでの変更点
第3世代となるHVシリーズのことを説明する上で、これまでの世代のサーボでの問題点を考える必要がある。
前項で述べたように本来ラジコン用からの流用としてスタートしたために、合理的でない仕様をいくつか抱えており、更に強力なパワーを持ったサーボへと進化させるために避けてとおれない問題が認識されていた。

それは、電流=熱の問題である。ラジコン用では、1個から数個のサーボを使用するケースがほとんどで、サーボ1個あたりの消費電流が大きな問題となるケースは少なかった。
しかし、ロボット用では、10個以上、多くのケースで20個前後のサーボを使用する。また、ラジコンの場合と違って機体の構造にもよるが、いくつかのサーボに継続的な大きな負荷がかかる場合が多くなる。その結果、パワーソースとなる電池が供給できる範囲で最大限の電流が流れる状況が発生する。この消費電流が発生する熱への対策が次へのステップのために必要とされていたのだ。

ここで、改めて物理や科学の教科書を思い出して欲しい。熱は、電流の二乗に比例して増加するのだ。しかし言い換えれば問題となる熱を下げるための有効な方法として、電流を下げれば良い。問題を解決するために、同じ仕様や、これ以上のハイパワーが必要とされるロボットでは、正常進化の方法として進められたのがHV=HighVoltageだったのだ。

 HV各サーボの特徴
HV対応として今回発表されたサーボについて特徴を説明しよう。
重量:62g
寸法:41×38×20(mm
電源電圧:9〜12V
トルク:29.5kg・cm
スピード:0.13sec/60°
※ニッカド9セル使用時
KRS-2350HV:従来機種KRS-2350のHVバージョン。名称は2350のままだが、メタルブッシングアッパーケースやハードギヤシャフトに加えてケースの一部が金属製となり放熱などに大きな効果を発揮する。また、何よりも約30Kgを示すトルクは、大きなアドバンテージとなるはずだ。これまでの2350にリプレイスできる取り付け寸法の互換性も見逃せない。
KRS-788HV:KHR-1標準サーボのHVバージョン。KHR-1については、いまさら説明の必要は無いと思う。その搭載サーボについても、KRS-784からKRS-786へとマイナーチェンジされてきたが、そのHVバージョンとして用意されたのがKRS-788HVである。
KRS-788HVでは、トルクアップなどのスペックの改善とともに、トルクアップに伴う強度を改善するために、内部のギヤがこれまでのオールプラスティック製から、メタルギヤとの組み合わせによる構成に変更されている。
もちろん、従来のレッドバージョンの機能はすべて継承している。
重量:47.5g
寸法:41×35.×21(mm)
電源電圧:9〜12V
トルク:10.0Kg・cm
スピード:0.14sec/60°
※ニッカド9セル使用時
KRS-4024HV:まったく新しい機種となる。形状がこれまでのサーボと異なるため、このサーボこそが本来の第3世代ロボット用サーボと呼べるだろう。形状は異なるが、スペックとしては、KRS-788HVと同等であるが、動作角が260度に拡大されている点や、コネクターケーブルが着脱式となっている点など、ロボット用サーボとして設計されている。
寸法:43×32×32.5mm
重量:48.5g
電源電圧:9〜12V
トルク:10.5kg・cm
スピード:0.17sec/60°
※ニッカド9セル使用時
※最大動作角 約260°
なお、各サーボの寸法図などは、こちらに公開している。自作パーツなどと組み合わせる場合には、要チェック。
 周辺機器のHV対応
ここで述べた各サーボは、HV対応機種であり電源電圧は9〜12Vとなっている。そのため、使用する場合には、サーボだけでなく、周辺機器もHV対応とする必要がある。
品名 型番・規格等 対応状況
コントロールボード RCB-1 対応機種RCB-1HVで対応。(※1)
コントロールボード モーションプロセッサー 対応機種モーションプロセッサーHVで対応。
※アップグレードサービス有り。詳細はこちらに
ツインジャイロ KRG-2 HV対応済み。一部を除き使用可能。(※2)
シングルジャイロ KRG-1 HV対応済み。そのままご使用可能。
センサーコントロールボード RSC-1 対応機種RSC-1HVで対応。
加速度センサー RAS-1 依存しません。(RSC-1から電源供給のため)
※1HVコンバージョンキットとして発売。KHR-1登録ユーザーには優待価格。
※2 KRS-4014HVなどシリアル信号対応サーボには、使用できません。
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